ホームネイルサロン 開業

小学生から描いていた夢

それは、ホームネイルサロンを開くこと。

 

私はオシャレや美容に目覚めるのが当時では人一倍早く、小学生の頃からファッション誌を夢中で読むような女の子でした。
綺麗でカッコよくて、可愛いモデルさんに憧れて、一人姿見の前でファッションショーごっこをするのが大好き。
友達と遊ぶよりも楽しさを覚えていたような気もします。
当たり前のようにモデルになりたいと思うようになり、小学生なのにお肌の手入れに気を遣うようになり、姿勢にも気をつけようと日々努力を重ねていました。

 

が、ある日読んでいた雑誌で、特集を組まれていたのがネイルについて。
その頃の私はネイルと言うとマニキュアを塗ったりするだけくらいのイメージだったのですが、アートの存在を知り衝撃を受けました。
こんな小さな爪で表現するアートなんてものがあるのかと。
当然、小学校の友達にネイルをしている子なんていませんでしたが、その日から私は母にマニキュアを借りたり、誕生日にはポリッシュをねだり、セルフネイルを自分なりに楽しむように。
自然とモデルになりたいというよりもネイリストになりたいと思うようになっていました。

 

6年生になる頃には、いつか自分のネイルサロンを開きたいと夢を描くように。
そして面倒くさがりな私は出勤とかはしたくないからと、できれば家でと考えていました。
当時はまだあまりホームネイルサロンは知名度がなく、私も存在は知らなかったのですが、思いついていましたね。
我ながら、すごいアイディアだ!なんて自画自賛していた気がします。

衝撃の出会いを果たした中学時代

中学生になると、色々と女としての自覚が芽生えてきたのも相まって、ますますネイルにハマっていきました。
ネイルに関する記事がある雑誌は欠かさず読み、常に最新情報をインプットすることに余念はありません。
テスト前以外は毎日寝る前に30分はネイルで遊んでいましたね。

 

そんな毎日を過ごしていた中3の時、いつも通り雑誌を読んでいたら衝撃の出会いを果たします。
それは、ジェルネイルという存在。
日本では2005〜6年頃から普及し始め、今やネイルサロンで行われる施術の7〜8割がジェルによるものと言われるほどになっています。
自爪ではなく、ジェルを使ってつけ爪を作ると言うのは、それまで以上にデザインの幅が広がりすごいことになりそうだと私はとてもワクワクしていました。
毎日アートをしていたのもあって、技術だけなら自己流だけどかなりのものになっていた私は、早速ジェルを勉強したいと思いました。

 

しかし、まだ新しい技術でもあったジェルは、すごく高いんですね。
中学生の私にはとてもじゃないですが手が出ず、泣く泣く雑誌の記事を読んで想像を膨らませることしか出来ませんでした。
誕生日に買ってもらうことができ、ようやくジェルが手に入った時は寝る間も惜しまず使いまくり、1ヶ月も経たずに全てなくなってしまいました。
今思い出しても、異常なくらいハマっていましたね。

バイトを始めた高校時代

私はとにかく早く高校生になりたかった。
やっぱりバイトができるようになれば自由に使えるお金は増えるし、それでネイル用品が好きなだけ買えると思ったから。

 

中学を卒業して高校に入学するまでの休みの間、私はとにかく求人雑誌を読み漁ってました。
タウンワークをよく読んでいたかな。
できるだけ時給が高いバイトを選びたかったものの、高校生OKのバイトって私の地元では800円がいいとこ。
コンビニバイトなんかだと700円くらいが限界だったかな。
時給が良くても疲れちゃうバイトだと寝る前のネイル遊びができなくなっちゃうしと思い、無難なコンビニを選択。

 

いくらコンビニと言えど、初めてのバイトで緊張するし覚えることは多いしで最初は大変でした。
1週間もすれば慣れましたけどね。
お客さんが多いコンビニだったのでほとんど仕事はレジ打ちばかりで、陳列などは先輩バイトか社員さんがやっていました。
レジ打ちって決まった時間に精算して入ってるお金にずれがないか確認するんですが、私の場合何度かミスしていて、よく怒られていました。
さすがに数千円単位でずれるようなことはなかったんですけど、数十円単位はよくあって…。
集中力がないんだろうって言われちゃったときはショックでしたね。

 

それでもバイトは続けて、初給料は約4万円。
お父さんに缶ビール、お母さんにハンドクリームを買って帰ったら、大喜びしてくれたのが懐かしいです。
次の週末には出かけて、ネイル用品にバイト代を全部つぎ込みました。
おかげで当時欲しかった物は全て買えました。
一番高かったのはジェルの硬化に使うUVランプです。
今は手軽に買える物もたくさんありますが、当時はそれと同じ程度の物でも1万円とか当たり前でしたから。
しかもUVなので、私みたいに毎日のように使ってるとだんだん肌が焼けてきちゃう。
それに気づいて薄く日焼け止め塗って使うようになってからは、大丈夫でしたが。

 

3年生になるまではほぼジェルで遊んでいたと思います。
校則が厳しい高校ではなかったので、上手くできた時はオフをせずにそのまま学校に行っていました。
ネイルがきっかけで話しかけてもらえて友達になった子も多くて、頼まれて放課後にやってあげることもありました。
このときの経験はすごく大きかったと思います。
初めて自分以外の爪に施術するのはすっごく難しくて、自分にやるのとは大違い。
でも、両手とも利き手を使ってできるのは楽でした。
セルフだとそうはいきませんからね。

 

3年生になってからは、資格の取得に意識を向けました。
それまでの経験で技術に関しては既に十分資格が取れるくらいありましたが、知識はそうもいきません。
バイト代でJNAが発行している本を買い、雑誌代わりに毎日読んで内容全て頭に入れるつもりで取り組みました。
ネイリスト検定3級と2級は卒業前に合格でき、その年から始まったジェルネイル検定も初級に合格。
進学はせず就職するつもりでいたので、履歴書を持ってネイルサロンへ。
当時始まったばかりのジェルネイル検定を持っていたのと、年齢的に若いというのに興味を持ってもらえて、即採用が決まりました。
無事、高校卒業後の春からネイリストとして働くことになりました。

がむしゃらに働いたサロンワーク

高校卒業後、4月の半ばから出勤するように言われていた私は、それまでの間に色々なサロンを見ておこうと家から30分以内で行けるところをできるだけ回ってみました。
ひとまずサロンの前まで行って、気になる所は入ってみる感じで。
やはりプロになるからにはお客さんの気持ちもわかっていないと、と思ったからです。

 

実際、初めて施術される側になってみてわかったことはたくさんありました。
一番気になったのは、手汗。
私だけではないと思うんですけど、緊張すると手汗をすごくかいてしまう体質で、ネイリストさん嫌じゃないかな…と不安になったり。
これは逆に自分が施術する時に手汗かいちゃったらお客さんに不快な思いをさせちゃいそうだと思ったので、薄手の手袋を用意しました。
もちろん感覚が鈍らないように指先は出ている物を選びました。

 

そして初出勤。
開店30分前に出勤し、スタッフ全員での朝礼。
みなさん良い人で、自己紹介すると温かく歓迎してもらえました。
初日は主にアシスタント業務が多く、お客さんへの施術はなかったものの、そのサロンは人手不足もあって翌日からは施術もしてほしいと言われ、空いた時間と閉店後に簡単な研修を受けました。
技術的には正直アシスタント中から感じていましたがとっても簡単。
このくらいで良いなんて、ちょっと拍子抜けかもと思ったくらい。
お手本の後に楽々とこなしてみせる私を見て、先輩は驚いていました。
既にネイル歴10年近くなっていて、自分で思ってる以上に上手いんだと嬉しくなったものです。

 

翌日からはお客さんにつき、1日3〜4人を施術するように。
ありがたいことに多くのお客さんがリピーターになってくれ、就職半年後にはサロンで一番多く指名をもらうネイリストになっていました。
しかし、そうなると面白く思わない先輩が出てくるもので、だんだんと嫌がらせを受けるように。
予約を頂いているお客さんの施術のために準備していた物を勝手に片付けられていたり、エプロンを隠されたり。
オーナーに相談すると私の味方になってくれるようなことは言ってくれますが、実際に注意をするなどはしてくれません。
ストレスも溜まりますし、ぎくしゃくした人間関係に耐え切れなくなってきた私は1年ちょっとで退職。
指名して頂いていたお客さんには連絡先を渡し、しばらくフリーでいるから必要な時は連絡をと伝えておきました。

 

自分なりにがむしゃらにサロンワークをこなしてついてきた結果なのに、こんな形でケチをつけられるなんて…と落ち込みました。
でも直後には、これはホームネイルサロンを開業するチャンスかもしれないとポジティブに捉える自分がいました。
幸い、指名を多く取っていた分、歩合制だったため給料も多く、貯金は1年でそこそこ貯まっていたため、開業資金には十分だろうと。
しかしハタチ前の私には、開業するためには何をどうすればいいのか全くわからず、完全に足が止まってしまったんです。

ホームネイルサロン開業の専門家に相談

と言っても、資格を取るのにネイルスクールに通ったわけでもないので、勤めていたサロン以外に業界の知り合いは全くいません。
そこで私が頼ったのは、某有名ネイルスクール。
経験者や他のスクールに通っていた人でも編入を受け付けていると言うことで、私みたいな立場でも話は聞いてもらえるのではないかと。
メールで連絡をすると、まずは一度ご相談をと言うことだったので早速訪問。
超有名なスクールだけあって清潔でオシャレな空間で圧倒されました。

 

受付で用件と名前を伝えると、担当者さんが来て相談室のような場所へ。
そこで自分のこれまでの経歴と、ホームネイルサロンを開業したいことを伝えると、開業に関する授業だけと受けられる個別コースを作ってくれることに。
もちろん相応の授業料はかかるようでしたが、専門家に好きなだけ相談できること、サポートはスクールがなくならない限り受けられることを聞き、受講を決めました。
技術は既にばっちりだった私は、知識面での授業だけで良かったため、2週間通うだけで修了。
アドバイザーと相談をしながら開業準備に入りました。

 

まずは場所を決めなければなりません。
まさか住んでいる実家の片隅を借りてというわけにはいかないので、賃貸で安く借りられるワンルームを探しました。
アドバイザーから最低限抑えるべき条件を揃えた物件が幸いにもすぐ見つかり、内覧後に即決。
物件が決まった後は設備の準備です。
机やイス、照明などなど、買う物はたくさん。
ですが、見た目にこだわらなければスクールが提携しているネイル問屋さんから安く買えるため、資金を抑えたい私は最初は我慢しようとシンプルな物で揃えました。
それに加えてポリッシュやジェルなどの消耗品を揃え、家賃は6万円で敷金礼金なども加えて全部で50万円ちょっとの出費。
これで貯金の約半分は使ったことになり、お客さんが来なければ1年も持たずに廃業ということになります。

 

設備の準備と平行して、集客方法についてもアドバイスをもらいます。
ブログやHP、チラシなどテンプレートを使ってさくさくっと用意し、高校の同級生にも連絡をして後はお客さんを待つだけ。
開店初日、来店ゼロ…。
ソワソワしながらお客さんを待っていただけに、ガッカリ感はハンパじゃなかったですね。
ですが、2日目に高校の同級生が友達連れで来てくれて、すごく気が楽になりました。
その後はHPを見てくれたり、紹介などでの来店が増え、何とか即廃業と言う結果にはならずに済み、現在は4周年を迎えています。

現在と今後の話

24歳になり、抱えるお客さんも順調に増え、充実した毎日を過ごしています。
小学生からの夢だったホームネイルサロンの開業が、まさかハタチを迎える前に叶うとは思っていませんでしたが、何とか今日までやってこれました。

 

サロンは2周年の時に引越しをして、8畳のワンルームから12畳のリビングがある1LDKへ。
スタッフを一人雇い、二人体制での営業になっています。
出勤が面倒そう…なんて理由で自宅での開業を目指していたくせに、最初から賃貸で開業し、今や路面店への進出を考えています。
実は既に今のサロンも手狭になってきており、スタッフの増員も考えたいので、もういっそ普通のネイルサロンを構えようかと。
最近では取材も増えてきており、自分の作品が載った雑誌を見る機会も増えてきています。
私の作品を見た小学生たちが、私と同じようにネイリストを目指すようになったりするのかなぁなんて想像すると、ワクワクしますね。

 

今後はネイルサロンの拡大とともに、ネイリストの育成にも関わっていきたいと思っています。
そのためにはJNA認定講師の資格が必須なため、取得するつもりです。
実力は既に十分な自信はあるので、一発合格してみせます。
いずれはネイルサロン事業だけでなく、スクール事業もするつもりです。
そこで私に憧れてくれるような生徒たちと出会い、一流のネイリストに育て上げるのが夢の一つ。
まだまだ先の話ですが、夢は広がっていってこそのものだと思っているので、これからもこの世界で走り続けたいと思います。

JNA認定講師になるために

自分で言うのもなんですが、そこそこの人気ネイリストでありながら資格は2級と初級しか持っていなかった私。
JNA認定講師には、1級と上級の合格は必須条件で、さらに1級は取ってから1年経たないと受験もできません。
その他の条件は満たしていたので、急いで1級と上級の取得に動きました。

 

1級はちょうど次の試験申し込み期限が迫っていたので、申し込み。
上級の前に取らないといけない中級も。
試験本番は何と言うか、日々積み重ねているサロンワークのことを思えば内容は簡単なんですけど、やっぱり少し緊張しますね。
モデルはスタッフにお願いして、さくっと合格しました。

 

ちなみにスタッフは既に1級も上級も所持していて、ある意味先輩。
念のためサロンワーク後に試験に向けた練習をしたんですけど、そこはこうした方が良いとかアドバイスもらっちゃいました。
と言うか長いこと検定試験から離れていると、手順がどうとか気にしなくなっちゃうんですよね。
より効率よくできるように自分なりの手順を組み上げてしまうので…。
でもそれをやっちゃうと不合格になるので、すごく気をつけてやりました。

 

とりあえず認定講師試験を受けるための条件はほぼ全て満たしました。
あとは1年経つのを待つだけです。
1年経ったら、直近の試験を受けて合格を目指します。
落ちる気がしないので、それに合わせてスクール事業の準備も始めようかと思ってます。
これで落ちたら意味がなくなるってくらい、自分を追い込んでやってみようかと。
スタッフも応援してくれているので、やってやりますよ〜。